ないしょのストーカーさん
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ないしょのストーカーさん

ヒロハルヨシ

世話焼きストーカーwithゴッドハンド

ネタバレ
2023年11月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 試し読みで「んんっ?これは、社畜リーマン君が幽霊に睡眠◯されちゃう話かな?」と興味を惹かれて読んでみたら、な、なんと、実在する顔もわからないストーカー男に襲われて受け入れちゃってるシーンだったですと〜?と、そのぶっ飛び具合にゾワゾワ来ました!

そんな導入から、このストーカー男、一体どんな変態ヤローなんだろ?と思って読み進めると、掃除に炊事にお風呂に入浴剤まで入れて、前も後ろも処女の透(とおる)が眠っているうちに、後ろで気持ちよくなるように仕込んで、でも嫌がることはしなくって。も、もしかしてこやつ良い奴なの…??しかも、凄いゴッドハンド(フィンガー?笑)の持ち主じゃね…?と、これまでのストーカーのイメージと違う世話焼きっぷりにしばし混乱。

対する透は、みんなの期待に応える事が美徳とされて育った結果、なんでも引き受けちゃって仕事をこなし切れず、その結果自己評価が下がるという負のスパイラルに陥りかけていた良い子ちゃん。そんな透が、世話焼きストーカーから大切にされて、少しずつストーカー男に自己を解放することに救いを感じていく姿は、何とも背徳的。ゾクゾクしながら、読んでる自分の気持ちまで昂揚していくのが分かっちゃうー(爆)!ハアハア…ヤバいヤバい、と頭の中で警報が鳴っているのに、近付くのをやめられない感覚に共感できる没入感が凄い。

そんな透を職場でフォローするスパダリ間違いない後輩の八雲。この八雲が、もしかして…いや、まさか…と、これまた思わせぶりな態度と顔面で、こちらの情緒をかき乱して。

と、濃ゆいキャラと、ぶっ飛んだ設定に、ストーカー男との濃密なエチシーンの後に明かされる事の顛末。私は、そこで周囲の期待に応えようとし過ぎて燃え尽きてしまいそうな相手を、大切な存在として守ることに生き甲斐を見つけて救われた彼と、そのお陰で救われた彼が、お互いに満たされる姿に、自分の荒んだ魂や煩悩が浄化された気がしました…

巻末描き下ろしでは、本編では分からなかった攻めのアソコのサイズのXL感と、バッチリな体格差が堪能できます(あ、やっぱり煩悩、浄化されてなかった…照)。

は〜、読んでる間のなんだかヤバい作品読んでる感と、読後の満足感のギャップが堪らんかったです。面白かった〜(*´꒳`*)
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