恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。
」のレビュー

恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。

永野水貴/とよた瑣織

物語として読ませる、が……

ネタバレ
2023年11月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ ノミネート作ということで1巻のみ読了。
次巻が気になる感じで終わりを迎えたのですが……正直現時点で主要キャラに対して全然好感を抱けずにいます。どのキャラも利己的で傲慢さが見え、よく言えばリアルなのかもしれませんが、恋愛モノということで感情移入して楽しむジャンルとの先入観を持って臨んでしまったために余計に辛く感じたのかもしれません。
お話の構成も本編→短編→本編続きというような進め方で上手く機能しているとは思いますが少し読みづらさを感じますし、何より好感を抱いていないキャラだけの未来編を急に持って来られて内容的にも苛立ちが募りました。続く本編でここを際立たせるためね、とわかりはするのですが…。
ベンジャミンが唯一好みかと思っていたところに最後の短編で、流れとしては自然ではあるもののヒロインも好きになれていないのでちょっとガッカリしてしまいました。
あとがきで作者さん自身の癖を詰め込んだとあったので、メニュー(お話のあらすじ)は合うけど材料選び(キャラクター)が合わない方だったか…という印象です。
日本語はしっかりしていて、Web発ラノベという雰囲気ではないですが妙な引っ掛かりを覚えるような事もなく読みやすいです。
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