ヤンキーの津田くんは生徒指導の増田先生と仲が悪い【電子単行本】
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ヤンキーの津田くんは生徒指導の増田先生と仲が悪い【電子単行本】

多賀タイラ/多賀

1ミリも似てない!! と叫びたい

ネタバレ
2023年11月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ ガチのヤンキーものが苦手でタイトルとレーベルの特徴から敬遠していた作品。某所で1巻の半分位を読める機会があり、読んでみたらヤンキーと言われている津田が純情で世話焼きで直感型のおバカなところが気に入り、迷わずシーモアで購入。ヤンキー系が苦手な人でも楽しんで読めると思う。


生徒指導の増田は冒頭こそクソ真面目で嫌な教師だった。でも、罰ゲームでゲイバーに行った津田と遭遇してからは仮面が剥がれて人間味が増し、クズなところと脆いところに目が離せなくなった。

見た目だけヤンキーの津田は可愛い彼女との恋愛を夢みるノンケだから自分の増田への気持ちに混乱し、高校時代にヤンキーへのトラウマを抱えた増田を傷付けるのでは? と心配したけれど、ゲイバーで出会った国春とトモさんがいい塩梅でアシストしてくれて、変な拗れ方をさせないのが良かった。津田は直情型だからこそ嘘をついたり騙したりしない奴だと思うし、これから年を重ねたらもっといい男になるだろうと期待できる。

『メルト アット ナイト』の国春とトモさんが出てきたときはビックリした。スピンオフではなくとも、既読の作品の登場人物が見られるのは作者買いの醍醐味の一つ。


それにしても、諏訪は本当にムカつく。周りの仲間がクソすぎたというのもあるけれど、自己保身で人を傷付けるとかゲスの極み。最後のあの雰囲気も気に入らない。お前、何を言おうとしてんの? と思わず呟いてしまった。
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