このレビューはネタバレを含みます▼
「私は理解ある親です」と拒否感を抱えたまま偽ると、とんでもない方向に行ってしまうのかも…これは戒めでもあるな。偽腐にならないようにしないと。
ゲイ=オネエ的=女装の図式は、私の母(70代後半)も持っている。愛息がカムアウトして、翌日に女子の制服を送る。最大の拒絶を発しながら気づかぬ母。
巡がゲイであることを偶然知り、自分の世界が壊れる感じを受けた恵一の母。女子の制服を着させられ、イジメられても奇異に見られても、着続けた恵一に、謝ることはできないが「背が伸びたから制服を新調しよう」と変化を見せた母。
巡に心を守ってもらい、初恋も成就した恵一。本当の脱皮は、付き合ってから約2年後。「オッサンに脱がせてもらいたい」と再び女子の制服を着てきた恵一の気持ちを考え、払拭してあげる巡。女子の制服を脱がされ抱かれ恵一は幸せを感じる。
なんかね、優しい気持ちになるよ。「お母さん間違ってますよ」と責め正すことはなく、恵一の気持ちを考える巡。恵一はいい人に出会ったな。