色鮮やかに描かれる青春BL　**完結追記

ネタバレ

2023年12月15日

このレビューはネタバレを含みます▼ うわぁぁぁ………良ぃぃぃ……めっっっちゃ良かった…………。

普通の高校生たちの普通の日常の普通のやり取りが、穏やかに流れるストーリーの中でこんなにも瑞々しく色鮮やかに描かれていることが驚きでしたし、読みながらいつのまにかメインの２人に憑依しているかのような錯覚に陥る程感情移入しまくっていたことにも驚きました。派手な事件も、派手なベッドシーンもない(２巻終了時点では軽いのもない)のに、これほど満足度の高いBLは激レアです。(私調べ)

現実には、ここまで顔面偏差値高くてコミュ力最強で運動神経も性格も良いキヨのような男子はなかなか居ないだろうけどね…。それでもお話の全てにリアリティーがあって、すぐそばにある高校生たちの世界を覗いているような、青春の温度を肌で感じるような、そんな感覚になる作品でした。
ムズムズのドキドキのキュンキュンがたまらん。
２巻途中でのタイトル回収は秀逸。絵も丁寧で見やすく、可愛い。本当にお見事な作品だと思いました。

合冊版２巻まで読了し、続きが欲し過ぎてやや挙動不審になっております。できれば気持ちの悪い幼馴染には早期に退場して頂いて、想いの通じ合ったキヨと律の幸せな姿を拝みたい………。

【祝！4巻完結🎉】
いやぁ…………すごかった……。最後まで透明度が高かった。律の苦悩や悲しみ、やるせなさや戸惑いも全部共感して苦しくなってしまうのだけど、同時にずっと救われている気持ちで読めたのは、きっとキヨの漢気と優しさのおかげ。なんて優しい物語なんだろう…。
当初、律の母親と的場には腹が立って仕方なかったのだけど、ただ「ザマァ」で終わるのではなく、母親にも的場にも前向きな変化が感じられる終わり方だったのがすごく良かったです。2人とも「おまえの靴を履いてみる」ことが出来たのだと思う。そこで得た気付きを、家族のためにも、これから出会う大切な人の為にも活かして欲しい。律がこれからもずっと笑顔でいられますように。
律とキヨの2人は、もう最後までプラトニックでいいですよ…とか思ってたんですけどね。訂正して謝罪しますね。幸せなベッドシーンまで見られて良かった…！って心から思いますね。思い残す事はありません。本当にお見事に纏められた素晴らしい作品でした。ありがとうございました。きっと何度も何度も読み返します。一生私の心に残る、神作品でした。