悪友【コミックシーモア限定版】
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悪友【コミックシーモア限定版】

村上キャンプ

今年一、二を争うほど揺さぶられた作品

ネタバレ
2023年12月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 村上先生の作品かつ、表紙のインパクト。
新刊購入後、腰を据えて読む時を待ち、読み返し、涙、読み返し、震え、読み返し……。
夜の電話ボックスの静寂が主人公伊織そのものの様にたたずんでいるような錯覚。
ぽつんと。
その線の向こうに知らず知らず手を伸ばしてしまう温もりがあり、気づいたときには孤独の沼にとぷんと落ちてしまう。
その表情たるや…。

この度も先生の構成力の素晴らしさを感じます。
BLはファンタジーと言いますがこの作品に非現実的なことは起こらず、淡々とまでではありませんが二人のやり取りや小さな心の動きがちょっとした間や目の動きによって読み手に語り掛けてきます。
エンドの結び方までも、さすがとしか思えません。

エッチなことは何も起きませんが、心に焼き付けたい作品が読みたい方に。

**171ページ**
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