うらうらひかる 津々に満つ
」のレビュー

うらうらひかる 津々に満つ

高村秀路

不条理の中で「生きる」ということ

2024年2月28日
うらうら(日の光がのどかで明るいさま)
津々(あふれでるさま、絶えず湧き出るさま)
人生のドロドロしたまっくろい醜悪な側面をまざまざと見せつけながら、それでいてほんの少しの善意が文字通りうらうらとひかり、津々として満ちていく。
人生の不条理の中で、それでも人と人がまざりあって生きていく様子を全2巻という短い中にも繊細に捉えた人生讃歌の秀作だと思います。
読後にうらうらとしたひかりが心に津々として満ちていき、タイトルの秀逸さにも感動。
一読の価値有り。
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