このレビューはネタバレを含みます▼
こちらデビュー作なんだよね?
凄い作品を描きますね…はらだ先生や朝田ねむい先生を彷彿させるような、裏の裏の裏って感じだなぁ。
児童殺害と性的暴行の罪で15年服役した神父だった秋庭。実は冤罪で、恨む気持ちよりも怯え苦しみ、生きる気力を失って命を絶とうとした。
その時、助けた神父の木場。孤立無援だった秋庭を包み和らげ安堵させた。
これは、中身をあまり書かない方がいいだろうな。
赦すこと、赦されること。神はなく、行為は人間が行う。
全ての元兇は、木場の父親。次に母親と警察。秋庭が止めたのは眼の前にある恨みだけ。償っても、赦されても、怨嗟は止まっていない。
是非、単話の7話も読んで欲しい。後日談がある。
ショートが2本入っていて、上巻のSSは、この「穢れのない人」に似ているテイスト。下巻のは、コメディかな。
このタイトルは、作者様がつけたのだろうか。秋庭は、確かにそうなのだろう。
メリバに入るのだろうな。救いはあるんだけど。
重厚感を得たい方にはオススメです。