この作品、すごかった。
めっちゃ激重で深いテーマなのに、一瞬で読み終わった。
冤罪にもかかわらず殺人罪で15年服役した男と、出所後、彼が自死するところを止めた牧師の物語――。
なかなかヘビーな展開だけど、怖いもの見たさで続きを読まずにはいられない。
センセーショナルな題材を使いながら、難しいテーマを描ききっている。
罪の意識と救済について、キリスト教的な視点で描かれているのが興味深かった。
上下巻完結ですが、後日譚が単話の第7話で公開されています。「後日譚 Jam」――。
Jamのラスト、私は物語としてパーフェクトだと思いました。どうしても最後まで気になっていたところだったので。彼はあれで救われたのかな…わからない。
見事なストーリーでしたが、好みは分かれるかもしれません。私はものすごく好きでした。
地雷満載の作品なので、他の方のレビューを参考にしながら覚悟して読むほうがいいと思います。
ダークでハードで胸にズシッとくる作品。
すごい才能をお持ちの作家様だなと思いました。次回作、楽しみにしています。