二重螺旋
」のレビュー

二重螺旋

吉原理恵子/円陣闇丸

追、祝4巻✨😩

ネタバレ
2024年7月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ ずっと気になっていた作品。その時その時レビューを見ては、母親の所でんーっとなって。でも表紙の兄(雅紀)と目が合うと、その美しさにんーっともなって、早数年(長い…)

BLって何だろ…とたまにくる穴に落ちてぐるぐるしていたら、また雅紀と目があってポチ。原作も3巻からポチ。
特に原作は大昔ハマった某国ドラマの様に読み出したら止まらず、文字が声になり…最後は尚人(次男)逢いたさに読み続け…(自分が怖い😩)原作最新巻を前に数年に一回なんだなぁと思ったら、生きている内に最終話を読めたら…の心境になりました(コミック1〜3巻が原作〜2巻にあたります。)

完璧な長男雅紀に父が感じた男の嫉妬。家を護り築いてきた家庭の中で、優しい母はそんな家族の時間がずっと続くと思っていたんだろうなと。
離婚に応じない母を中学生の雅紀が自分に出来る最大限の事と…それがあれだったのだとしたら、彼はもうその時には壊れていたのかなと(ここは原作の1、2巻を読まないと分からないのかなと思いますが…。読了…思っていた程の生々しさはなく、むしろ雅紀が可哀想で。幸せだった家族の時間をなぞる様に、狂った家の中で兄弟たちが今も暮らす。原作者が仰る通りこれはジュネの世界なんだなと。雅紀の苦労は尚とは比べられないけど、なのに最後はそれがあるから美しいと思ってしまった…)

尚が作った料理は美味しいと、雅紀。
その料理の味は尚人の味ではなく母の味で。学業と家庭を両立している尚人がそこまで家の事をするのも、片付けられた部屋、冷凍食品の無い手作りの料理は母がしていた事。きっとそれは彼にとっての日常で、どんなに疲れていてもその状態を無意識に維持するのは彼自身それが心地良く、また2人の為にもしている事なのかな?と。三男 裕太が尚の声で欲情したのも、そこに母を感じたからかもしれないなと。

3巻はここまでですが、壊れたなりにそれでもと…生きていく尚に作者が与えた美しさはもう本当に清廉で…そのギャップが堪らないんです。(雅紀の下着…良き)

追、祝4巻✨ コミカライズの良さを噛み締める。見たいなと思っていた送迎のシーン、拝みました。尚の好きは弟として、雅紀にとっては兄ではなく…オスとして好き。あぁ螺旋だ…と。狂った家の中で家族の形態を必死で維持している尚を、抱きしめたくなりました。番外編も読むのが楽しみ✨
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