世界でいちばん遠い恋
」のレビュー

世界でいちばん遠い恋

麻生ミツ晃

美しくどこまでも青い海みたいな二人のお話

ネタバレ
2024年9月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 難聴の五十鈴の世界の様に、静かに、繊細に。そして十嘉の奏でる音の様に、真っ直ぐに、時に猛々しく、物語は紡がれていきます。五十鈴も十嘉も人間として魅力的すぎて、そりゃ恋もしますわな、とすごくしっくり共感できます。
五十鈴が、生まれた時からある自分の余白に寂しさを覚える瞬間。わたしはここで五十鈴が十嘉への気持ちに気づいたのかなあと思っていますが、うーーーーー、せつない。だって、一読者でさえ十嘉のバイオリンが聴きたいんですよ。音楽ってその人の魂の叫びじゃないですか。五十鈴はきっと、わたしよりももっとずっと、十嘉の声が聴きたいだろうなあ。
一旦、二人の思いが結ばれたということで、明日もわたしは生きていけます。次巻が楽しみすぎる!時よ進んでくれ未来まで!!
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