恋知らずの神様に捧ぐ
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恋知らずの神様に捧ぐ

滝端

本日のギャップ萌え選手権会場はコチラデスカ?

ネタバレ
2024年9月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 個人的に、BLの中でもリーマンものって格別なんです。職場できびきびと仕事をしている男たちの、普段は見せないギャップを垣間見る快感がたまらなく好きなのです。
そんなリーマンものである本作は財閥会社の浮津社長が、実は恋愛感情ってどんなものか分からないで大人になってしまい、そのまま恋愛なんて知らずに社長業に邁進するか、と思っていたところ、自分の秘書の佐後くんが、恋をしているらしいと知って俺に恋愛なるものを教えてくれって頼んで…で始まる物語なのですが…!!!
この佐後ちゃん、学生時の出来事がきっかけで抱いた恋心を拗らせて、浮津社長のことを神様と崇拝しちゃっているんです。神様=手の届かない存在。そんな神様に、役に立つこと=自分の幸せ、なので、邪魔になりかねない恋心を知られるのは絶対NGと自分を律しているのだけど、社長の見えないところで見せる赤面が可愛すぎか!で「ぜってえ守りた~い‼︎」って庇護欲が沸騰し、ギャップ萌え炸裂!浮津社長も見た目と恋愛経験のギャップに萌えがあり「まさかのどっちもギャップ萌えかよ…」と頭抱えました。
そんな「スパダリなのに恋愛知らない」マンと、「ひたすら我が身を捧げたい愛」の2人が、ま~、予想以上にモダモダするんです。初めの頃は、「あ、社長の恋愛感情受容体がちょっとずつ育ってきているな、ウフフ」とニッコニコで読んでいたものの、予想以上にやっかいなのが「崇拝している神を肉欲の対象とすることができるか?」という佐後ちゃんの葛藤なんですね…。好きだから、自分のそんな欲を見せられないし、そんな対象にするのも申し訳ないっていう、分かるようなもどかしいような葛藤の波に、自分も佐後ちゃんがこもりがちなトイレの壁となって、ひっそり見守っておりました…
予想より、ずっと深い葛藤を抱える2人の物語だけれど、最後まで滝端先生の作画が美しく、浮津と佐後ちゃんの表情の変化に心が躍り、根っこが真面目同士の2人が、葛藤を乗り越えて辿り着く結果の多幸感がたまらんかったです!
ラストのシーンでの浮津社長のダビデ像のような身体と、トーンでうっすら立体感のある息子ちゃんズの作画が、神がかっていて、ホントに買って良かった~、修正で泣いている皆様に見ていただきたい~と思ったことをご報告します👑
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