こぼれた余白【シーモア限定版】
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こぼれた余白【シーモア限定版】

のきようこ

程よい軽さの救済ストーリー

ネタバレ
2024年10月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家さんで積ん読から。フォロー様のレビューをきっかけに購入しました。漫画家の与一×久慈くんのお話で表題作のみ全7話+描き下ろしで合計196ページ。橋の上から身を投げようとしていた久慈くんを助けた漫画家の与一。自宅に連れ帰って、二人+1匹の居候生活が始まって…というお話です。母親に何もできなかった罪悪感から逃げたいと自/殺を考えていた久慈くんが、与一さんの優しさに触れて少しずつ生きる希望とか、人と過ごす時間の楽しさや大切さを思い出していく過程がすごい丁寧に描かれてます。と、文字で書くと重たい救済ストーリーみたいに見えるのですが、程よい軽さが良かった!与一さんと友達の話についていけなくて疎外感を感じたり、抱き合った時に感じた体温が暖かかったり。日常のありふれたことが身近で、スッと入り込みやすかったのも良かったです。バイ×ノンケなので、どこまで許容されるか探り探りな感じがリアルだったし、勢いでキスしたけどその先どこに行けばいいのかまた探りながら進めていくのも、もどかしい!でも意外と久慈くんが積極的だったのが嬉しい誤算でした。
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