このレビューはネタバレを含みます▼
最初は「おぉ、なんじゃこの画風は」と思いました。
まるでラフ画のようだなと。
でも、ストーリーに入り込むに従って、むしろ この潤いの無い絵が、主人公の心の渇きが表れているような、主人公には世界がこんなふうに無色に見えているんじゃないか という気がして
やばい、ピッタリだ!と思いました。
途中、ちょいちょい胸糞シーンあります。
子供がネグレクトされるのは本当に見ていて辛い。
でも主人公の人格形成を説明するのにどうしても必要だから 辛いけどちゃんと噛み締めて読みました。
加賀谷さんが 本当に仏のようでした。加賀谷さんには加賀谷さんのエゴがあったんでしょうけど、主人公にとっては正に「どんなに悪態をついても最後まで見捨てないで救ってくれる仏」でしたね。
こんな風に愛されたら素敵だな。
本当に辛い生い立ちだったし、これまでの人生もクソみたいなもんだったけど
それらを全て塗り替えてくれるような生活を、これから送れることでしょう。
お金が全ての詐欺師が、本当は控え目で物欲が無かったりしたので、素直に幸せを祈れます。
ささやかで穏やかな幸せ。良かったね、ほんと涙が出る。