火花
」のレビュー

火花

中村明日美子

運命とか使いたくなる明日美子先生ワールド

ネタバレ
2024年11月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 久々の中村明日美子先生の世界観に痺れた~~~これに尽きます。
まずは視点がほぼ第三者で女子です。しかもガッツリ攻めと絡みあり。それが新しい!私はこの女子の立ち位置が斬新なのと性格含め大好きになりましたが、地雷の方は気をつけてください。
以下ネタバレです(ネタバレなしにこの作品の良さは語れないと諦める)



明日美子先生の話って、2人の出会いが必然であるとか、言葉にするとチープになりがちな運命なんてことを言いたくなるんですよね(私は)かの有名な卒業生から商業界に入ったと言っては過言ではない私ですが、そんな2人が多いなって思うんですよねぇ。火花のふたりもまさにそれで。
攻めと受けが出会ってから攻めはずっと受けのことを殴るような歪な関係になります。周りから見たら一方的ないじめのように見えている。受けも抵抗しない。そんな攻めには彼女がいてそれが戸森さんです。
彼女から見てその2人の目が合った時には火花が見えた。その表現がも〜〜〜明日美子ワールドですよね(興奮)殴るという行為はどうしても攻めの魅力には繋がらないことが多いけど、きっと火花が散るような鮮烈な出会いにどう対応していいのか分からない感情を発散させた結果が殴るという表現になってしまったのかな、と勝手に解釈。(けれど付き合ってからも手上げたのは頂けんぞ…!)攻めにとってはそのくらいの衝撃的な存在だったのかなと。

要所要所で戸森さんに頼ったり、男女として寂しさを埋めようとしたり、時には体の関係もある攻めですが、私としてはリアルにこういう攻めがいたとしたら超萌えるなと思った。受けへの感情が無自覚もしくは自覚アリで現実として直視できないから女に逃げる攻めが癖なので、大変この3人の関係性には萌えました!!!戸森さんもなんだかんだ、2人の火花を消さないように守ろうとしてくれていたのが優しくて本当に有難いね…理解者ってそうそう見つからないと思うだけに。
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