万物は原子より成るということを
」のレビュー

万物は原子より成るということを

秋里和国

忘れられなかった作品

ネタバレ
2024年12月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 小学館クーポンで絶対に購入しようと思っていた秋里和国先生の作品ひとつ目。馬術選手の氷川秋夜とフランスのオリンピック選手シュヴァリエのお話。大昔に何度も読んでいた時は気にならなかったけど、今読み返すと自分から一歩を踏み出さない秋夜にひとこと言いたくなってしまうのは年がもたらす悪い面か。時代背景や過去のことから、なかなか切ない展開です。けれどもその二人より鮮明に覚えていたのが、高校生時代の同級生樋山と秋夜のエピソード。おまえの全てを見たいからと、万物を構成する原子ごと見ようとした瞳と立ち去る背中が忘れられなかった。昔の作品もこうして気軽に読み返せる電子書籍に感謝です。
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