アノマリーライフ
」のレビュー

アノマリーライフ

日高ショーコ

新年早々、新刊が読めるなんて有難い✨

ネタバレ
2025年1月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 新刊のお知らせに、これはもう福✨と(有難い)

何周かする内に、スルメの様な物語だなと。曽祖父が出てくる度に涙でした。

ネタバレしてしまいますが、曽祖父…ひいお爺ちゃんが海で発見されたと。家族が出払った自宅に残った蛍の前にそのひい爺ちゃんが立っていますが、その時の服装が袈裟なんですね。だけどその日の曽祖父の格好は作務衣だったんじゃ?と思ったら、あぁ、ひい爺ちゃんにもA.Bの世界線があったのかな…と涙で。

蛍と晶が孤独なまま終わらず幸せな人生になるには…と。また家族が集まる家になるには…そのゴールに向かってひい爺ちゃんもそれぞれの世界線を生き抜いたのかなと思ったら、タクシーを呼ぶ姿のコマで、ちょっと涙腺がやばくなり(…その時のひい爺ちゃんはまだ死んでないのかなと思ったら)ひい爺ちゃんも一緒になって晶を助けてたんだなぁと思ったりで大泣でした。

蛍は病院じゃなくアパートに戻らないと、と言って戻り沈んだ先は病院でしたが、ひい爺ちゃんは海の底。それで良いと。どのみち先は短かったからと(泣)…このひい爺ちゃんを海から連れ戻すのは幸せになった後の2人でしか出来なかった事なのかなと思ったら…(泣)…お経を上げる役目が敬人だったのかなとも思って…(大泣)はぁ、ひいお爺ちゃんの役目は大きかったんだなぁと、本当に涙でした(これ、というはっきりした物語ではないので、感想ですが…)

トラウマは遺伝するとしたら…そこから曽祖父を思うと蛍、晶それぞれの孤独も、曽祖父のものを引き継いだのかな?と思ったり。2人が幸せになる事は曽祖父の幸せにも繋がるのかなと、そんな風に思ったりもしました。

新年に読むには、すごく足元を見つめ直した作品というか。先祖を想う事、お墓参り、お経を上げてもらう事の大事さ。自分の幸せを望む事は悪い事ではなく1番大事な事なのだと(晶パパの再婚の様に)そこから広がる未来は、このABの様にどの様にもなるんだなと。

やっぱり作者方のキャラの眼力は今回も強く。見つめ方が半端ないッ😩 最初から最後まで、愛の告白の様で。晶17歳、親に他に付き合っている人がいると告白された頃なのかな?と思ったら(見えたのかな)蛍の想いを知っても向き合える歳ではなかったのかなと…オモッタリ。夢で蛍に触られた感触から募る想いの晶が、綺麗になっているなと。良かったです✨
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