このレビューはネタバレを含みます▼
「湖の善き魔女」ロゼと、王宮の近衛騎士ハリージュのお話。
タイトルが物語のすべてを言い表しています。
魔女であるロゼが、王都に出た際一目惚れしていたハリージュから惚れ薬の調合を依頼されることから始まります。
何だかんだで惚れ薬が完成し、効果の確認のためにロゼが少量の惚れ薬を試しに飲んでみるのですが、このシーンがとても素敵。
ここまで比較的淡々としていたストーリーが急にキュンキュンしだします。
ロゼが可愛すぎます。
元々片想いしてるのに、惚れ薬…。
惚れ薬を言い訳にちょっと自分の気持ちに素直になるところ、可愛いけれど切ないです。
そして同じシーンのハリージュ視点の小説が収録されているのが、これまた良かった!
いつも付き合う女性とは違うロゼに戸惑うところが可愛い。
4巻ではとうとう! とうとう両想いに!
冒頭ハリージュが自覚したところからキュンキュンきていましたが、惚れ薬事件その2が起こり、薬が切れたところでプロポーズ!
これが萌えずにいられるでしょうか?(いや、無理w)
ただ、盛り上がりはここまで。
ロゼが恥ずかしがり屋過ぎて距離が縮まる速度が遅すぎます。
好きも言えないし(言ってるようなものですが)手をつなぐのも素直になれない。
一緒に住むのもウダウダ悩んで、夜だけハリージュのお家にお邪魔する。
モダモダも過ぎればイライラの素。
とりあえずこの巻で原作小説1巻部分が終了とのことで、次巻からもこの調子だとちょっと微妙かな。今後の動向が非常に気になります。
ところで、この作品で一番好きなのが主役カプではなくビッラウラ様。
こういう王族の矜持を持った王女様…切ないけれど素晴らしいですね。
異世界ものを読んでいると、色々王族としてあり得ない人物が登場しますが、彼らに彼女の生き様を見て欲しい。
彼女が幸せになったという描写があって本当に良かったです。
ロゼも彼女くらい思い切りが良ければなぁ…と思ってしまいました。