ダンジョン飯
」のレビュー

ダンジョン飯

九井諒子

最初から最後まで抜かりなく面白い作品

ネタバレ
2025年2月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ ダンジョン奥地でドラゴンに食べられてしまった妹を助けるため、再びダンジョンに挑むライオス達のお話。

アニメ化した時のOP曲をラジオで聴き、とても良かったので予習がてら原作に手を出したのが最初。
思いのほか面白く大ハマりしてしまいました!

ダンジョンで魔物を食べるということに関してこの作品では異端扱いでしたが、他の作品で免疫があったため、私的には結構普通に受け入れられました。
ただ、このダンジョン飯のメニューが美味しそうで食べたくなるか…と言われればノーとしか言えません(笑)
完全に飯テロ作品になるのではなく、絶妙に気持ち悪さを残しているところがこの作品の良いところだと思います。
魔物が食べたくなったら困るので(笑)

物語の序盤はタイトル通りという感じでいかに食べるかに主眼が置かれていますが、中盤レッドドラゴン撃破以降はダンジョン深層への「旅」が主眼となっています。
食事は少々二の次的扱いになるものの、シェイプシフター(この話めちゃくちゃ好き)やチェンジリングなどダンジョンの不思議な魔物(植物)が目白押しで読み進める手が止まりません。
物語終盤近くになると1冊ごとの内容がとんでもなく濃厚となっていきます。
1冊でずっと同じ舞台での話だったはずなのに、最初と最後では状況が全然違うこともあり、全く目が離せなくなります。

状況的に段々と料理している場合ではなくなってしまうため、料理シーンは少なめとなっていきますが、個人的に一番美味しそうだったダンジョン飯はカレーでした(普通w)
飲み物のようにカレーが飲み込まれていく様が気持ちいい!

クライマックスは料理シーンは無いものの、まさかの○○を食べるという裏技中の裏技が炸裂!
これこそまさにダンジョン飯…!! と唸ってしまいました。

一転して最終巻はずっと料理してるしずっと食べてます。
個人的に全てが大満足の素晴らしいラストで、作者後書き欄に至るまで楽しく世界観に浸ることが出来ました。
まだまだよもやま話だけで丸々1冊読みたいくらいでしたが、巻数が多い作品にも拘わらずしっかり物語を完結してくれたのは感謝しかありません。
とても楽しく全巻読み切れました。また近いうちに再読したいです。
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