神本棚行きオススメ。不器用で優しいふたり

ネタバレ

2025年3月6日

このレビューはネタバレを含みます▼ 新刊作者さん買い。神作品本棚行き。超良いよ。好きだよ、この作品。
前作バンドもの「アウターハロー」のスピンオフで、三角関係未満だったアウターハロー読むともっと面白いけど(スピンオフのメインの幼なじみが最近男と付き合いはじめて、半分失恋したみたく傷心で酔っ払ってるっていう冒頭の意味がよくわかる)、この一作だけでも読めますよ。
「アウターハロー」はバンド内の恋愛事情やらわちゃっとした会話やらがリアルっぽくて真剣にバンド活動してる熱も高くて私はすご〜く好きだったのですが(レビュー数少ないのが納得できない！もっと発見されてほしい！！)、後書きで次はギターの子を幸せにしたいと書いてくださった作者さんが約束守ってくれた「夜明け前〜」は本編を超えてきたね！夜明け前〜がただ叙情的なタイトルでなくて、ダブルミーニングで、ゲイの売りの子を呼ぶんだよ。

道端で傷心泥酔してたとこを介抱してくれた優しい子にお礼をしたいって言ったら、客として呼んでほしいって売り　専の名刺渡されて、、、

買って買われる関係から始まってしまったから、優しくされて嬉しくて、でも不器用でそれ以上どうしても踏み出せないっていう心の機微がすごく繊細に描かれてます。(ただ、売り　専の子なので他のひととの描写もあるから地雷なひといるかも。私は全く気にならないんだけど。)

ふたりの視点交互なので心情もわかりやすく、愛されたかった、っていう売りの仕事をする理由やそれぞれの痛みも描かれていて、互いに寄り添う温かさや仕事の先輩の優しさにもほろりとさせられます。一巻で終わる内容も濃くてすごく良いBLだと思うな〜。ほんとオススメですよ。

今まで特によいのはヨムビーの顔つけてたのに、リニューアルで顔がなくなってしまった。。これ神作品本棚行きです、って書くことにしよう。