このレビューはネタバレを含みます▼
鷹彦の魅力が半端ない。
放蕩息子で自由勝手で周りは振り回されて大変なんだけど人を惹きつける力が溢れてる。役者は天職と思う。
この時代の映画スタアってリアルでもこんな人が多かったのではないかな。
思い浮かぶのが今や亡くなった方たちばかりだけど。
さてこの時代を舞台設定されてしまうと、何をされても平常時とちょっと意味が違ってくる気がするんですよ。
特に鷹彦と葵の初情事。
もう会えないかも知れない、死を覚悟しなければならない状況でのそれは、見てる方も切なくて苦しくて。
でもとんでもなく美しくて。
鷹彦が戦地で一旦生を諦めかけた直後、何が何でも帰りたい、葵とまた銀座の街を歩きたい〜といったくだりで涙腺崩壊しました。
生きて帰れたのに今の自分じゃ葵に会えない、、って。
そんなことないのに。
鷹彦はただのクズではないね。男の中の男だよ。おかえり。生きててくれてありがとう。ただそれだけ。
当時それだけが言いたかったのに言えなかった人がどれだけいるんだろうな。