このレビューはネタバレを含みます▼
評価の高い作品だし高評価レビューの熱量も高いので気になっていた作品ですが、以前試し読みした時はわかりづらくてその後読んでいませんでした。今回、読みホにあったので1巻を読んでみました。
カニバリズムを始めとする性的倒錯傾向、グロテスクな興味と破壊衝動を持つ少年・マコトと悪魔の大公爵・Jを中心としたお話。
グロテスクな好奇心はあるけれど誰にも理解されないのは辛いし人間を傷つけたい訳じゃない、だから悪魔を召喚して死なない悪魔に欲望をぶつける・・マコトの趣味趣向は異常だけど思考は常識的で切なくもある。しかし、1話は特にグロさを緩和するためか絵がデフォルメされていてどこがどうなっているやら何をしているやら、わかりづらくて興味を失いかけました。ただ絵のグロさは一切なし。ここが読み続けられるかどうかの第一関門かも。
2話以降はマコトを気に入ったJによって魔界で悪魔として育てられていく展開。魔界で戦う方法は魔力や暴力じゃなくて言葉。言葉で相手を翻弄し、かつ自分は心を動かされることなく自分を保ち続けられた方が強いという・・ある意味平和的というか、いや、かえって陰湿か。しかし、悪魔の永遠の命の中で何にも誰にも心動かされることなく毎日を過ごすというのはさぞかし退屈だろうと思う。そういう意味でJはマコトのサイコパシーを気に入り自分の心を乱してくれる大悪魔になれる可能性があると期待したのではないのかな。
マコトがJを超える存在になっていくことは1話で明かされているので今後どうなっていくのか非常に興味はある。でも絵があまり好みではないのですぐ購入って気持ちにはなれない・・。が、内容が気になって何度か読み返してしまった。評価が難しい作品でした。