このレビューはネタバレを含みます▼
1冊なのに読み応えありました。若者が日記をたよりに先祖のルーツを遡る趣向も物語に幅を持たせてます。
大正の世、消防がまだ火消しの名残を色濃く残す時代に、自分の生い立ちに向き合う主人公とその仲間たちの、消火や救命にかける情熱がカッコイイ。その中でも断然カッコ良かったのはイセタツ。(イセタツ絶対君子ちゃん好きだったよね。少なくとも弁当を捨てるくらいには…)その辺をわざわざ深掘りしないのは草間流。おそらく両想いだろうからの別離と出逢いを経て、現代へと続いていく、人の縁を感じる作品です。
なお、本編に子鹿は一切出てきません🖐️