ファヴェーラの漫画家
」のレビュー

ファヴェーラの漫画家

萩本創八/樽路実

生きるために描く(追記あり)

2025年4月29日
漫画家の夢を諦め、ブラジルへ旅に出た主人公。
そこで出会ったのは、漫画家になるのが夢だというスラム街の少年だった――。

Xで試し読みをした瞬間、心を鷲掴みされた作品。
1巻読了。すごかった。
主人公がブラジルで道に迷うあたりから、怒涛のように物語の中に引き込まれる。とにかく面白い。作画も見せ方も上手い。
そして想像以上に深い物語でした。

ブラジルのスラム街の総称を「ファヴェーラ」と呼ぶらしいです。目の前で人が殺されても、誰も見向きもしない街。
そんな容赦ない街で生きる彼らの世界が、読者に問いかける。
なんのために生きるのか。誰のための人生か。

1冊の中にものすごくいろんなものが凝縮されていて、その濃厚な物語に胸が締め付けられる。
1巻の終わり、どうなっちゃうのこれぇぇぇぇぇ…。

絶望と希望の間で
人生をかけて
マンガを描く物語――。

すっごく面白いです。漫画家裏話みたいなものが好きな人はさらに楽しめると思います。

【2025.10.20 追記】
2巻、さらに怒涛の展開で目が離せなくなってきました。
1巻のラストのヒキもすごかったけど、2巻は加速してる感じ。伏線の入れ方も上手いなと改めて思いました
超オススメです
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