2人の幸せな政略結婚 【電子限定特典付き】
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2人の幸せな政略結婚 【電子限定特典付き】

犬太郎

人外への道はひらけた

ネタバレ
2025年5月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人外といえば犬太郎先生、というくらいいまや不動の地位を築かれていますね。
既存BLでいうところのイケメン人外とはひと味違った、ガチ人外に抵抗のない方にはたまらない作者さまなのではないでしょうか。

まーーーー良かった。笑いあり地味に涙ありで、気づけば手元に小盛りのティッシュが転がっていました…
魔人族と人間。散々争った挙句の外交目的な政略結婚だったこともあり、はじめは堅苦しかった新郎新夫(デネブ&アルカド)の結婚生活が、日を追うごとにどんどん甘く仲睦まじくなっていって…最後にはもうデレッデレのデレ。
とはいえ、性格の不一致どころではなく生態自体に相違のあるカップルなので、相互理解が深まるまで多少のすれ違いはあったものの…お互いに性欲があるとわかった途端の、周囲にダダ漏れるほどのあのラブラブ密着度ですよ。
ただし、体格差以上にどうやっていたすのかご興味のある方には、若干残念なお知らせ…デネブのティンコ、拝めません…が、ブツをすっぽり覆う白い修正が円錐形だったところを考えると、ご本尊はきっと相当特殊な形状なのであらせられることでしょう…拝めないのが残念ではありますが、想像する楽しみは残されています。
いたす時も公務の間も、それはそれはもう愛に満ちあふれ…もともとの性質と400歳という年の功がそうさせるのか、見た目もっふもふのデネブの方が常にアルカドを思いやるというスパダリぶりで、99.9%相手に比重を置く寄り添い方がもはやイエスキリスト級というかなんというか…聖人かな?と崇めたくなるくらいにすべてにおいてさりげなくて品もあり、物語を読み終える頃には伴侶であるアルカドがうらやましく感じる魔法にかかってしまうほどです。
それから、デネブ大好きなアルカドの内心を読み取っては「にこ…」っと微笑むどこかお茶目な魔王さまや、自分の代わりに無理やり嫁がせたと勘違いしてちょっと様子のおかしくなっているいとこのお姫さま、そしてサバサバを通り越しバッサバッサに切れ味鋭くものを言う憎めない魔王の側近などなど…脇を固めるサブキャラもみんなみんな魅力的で、ほんとうに最後まで飽きずに楽しめました。

それなのにデネブのアルカドを見る「とっても優しい目…」というのがいまいちわたしには伝わらず…wただただ自分の鈍さを呪うのみです。
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