君と仰ぐ空の青
」のレビュー

君と仰ぐ空の青

しろいるか

大人になって二人で見る空の色

ネタバレ
2025年7月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大手広告代理店に勤める佐古は、自分が主導したコンペで負けてしまいます。佐古の企画を負かしたライバル会社の藤間とは、コンペ前に居酒屋で偶然一緒になった折に、あからさまな敵意を向けられていたので佐古は気になっていました。それで再びその居酒屋に行き、藤間を捕まえます。なぜ自分に敵意を向けてくるのか尋ねる佐古に藤間は「せいぜい記憶の糸を手繰ってはいかがですか」と不愉快そうに応えるのでした。佐古は色んなツテを辿って、自分と藤間との繋がりを探り出します。ライバル会社の正反対な二人が、だんだん距離を詰めてゆく過程は、設定は違うものの著者の『ワガママ』と似た構図です。チャラっぽくて優秀な攻めと秀才タイプの真面目な受けというのも同じですが、グイグイ行くのが攻めなので狼狽えたり困ったり絆されてゆく受けの可愛い反応が楽しめます。ラストシーンのカラーページがとても良きでした。
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