特級αの愛したΩ
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特級αの愛したΩ

神波アユミ

断然、ヤスリよ!

ネタバレ
2025年8月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ アルファの上いく特級アルファの文字とフォロワー様のレビューを読んで購入。特級付くから、一生涯我が世の春かと思いきや、それなりの悩みは、やはり抱えているもので。今日も今日とて追っかけられる礼が飛び込んだ先は美術室。そこに居たのは一人部員の司。平常心ペースで居場所を提供。無関心ではないけれど、空気のように扱ってくれる司にホッとする。気を使うことなく自然体でいられる心地よさに入り浸り、二人だけの交流が。けれど、その安定を一瞬で壊したのは、美術顧問の北見。何と!司をレ○プ。柔らかい雰囲気の先生だったのに。司の背を押し部屋に入れる動作に吐き気がしました。その後、突如、礼の前から消えた司。二人が再会したのは研究所で、出産代行ドナーの司に驚くよりは再会を喜びます。今は絵本作家となった司が突然消えた理由が、昔のカメラで判明し、怒り以上に司の心の安定を先に望み、恐怖の心身に、ゆっくりとじっくりと、手と心を重ねていきます。司の苦痛、苦悩は当事者しか分からぬものの、其処に寄り添ってくれる人が居るのは幸せ。徐々に回復した司でしたが、新刊絵本のファンの集いに、あろうことか、悪気もなく現れた北見。怖い、怖い。こんな男が、現在塾の講師と、更なる恐怖。北見には一生涯、GPSを!もちろん、鉄拳は振るわれますのでご安心ください。誰とも番にはならないと言い張っていた礼でしたが目出たく司と番に。余談ですが、私のお気にシーン。爪切りではなく爪ヤスリを使う。うんうん、そう。ここはヤスリでやさしいラウンド作りましょ。夜になれば分かると礼。夜にならなくっても、おばちゃんはわかっちゃたもんね~。愛しい心遣いは、やはり、特級と言われる所以ですな。
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