花、防人に捧ぐ
」のレビュー

花、防人に捧ぐ

上村秀子

これはダメだ

ネタバレ
2025年10月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 昭和初期、太平洋戦争のさなかが舞台とのこと。戦時中の物語にはとても興味があり、1話無料なので手に取ってみた、のですが…。

華族のお坊ちゃまだという藍一郎にずっとイライラさせられっぱなし。“お坊ちゃま”だから高飛車なのもしょうがないか~(^^)と目をつぶって読んでいましたが、個人的なワガママのため、高志の召集令状を父の権力を使って止めていたという設定で我慢の限界。
ちょっとこれ傍若無人の限度超えてるでしょう、ブチ切れてた六太のおばさんの気持ちわかるわ。
自身の祖父も一兵士として太平洋戦争を戦ったので、フィクションなのは重々承知でも腹が立つ。
実際権力者関係なら出征せずに済んだなんていうこともあったかもしれないですが、こうして漫画に描き起こされると単純に気分悪いな…。

また、表紙ではわからなかったんですが作画が稚拙。前述の六太のおばさんなんか、「息子が戦死したのにあんたらは…」と激昂してるシーンなのにギャグ漫画みたいな顔になってます。その他背景のモブや建物なども、ちょっとな…と思うレベルで雑。

キツい言い方をすると、緻密さに欠ける絵柄が時代背景やテーマに全く合っていません。超美麗な絵柄の作家様を見過ぎて目が肥えてしまったのかな…。
もし絵のお上手な別の作家様が作画担当であったなら、また印象が変わったかもしれないと思います。

以上の理由から、私とは相性の悪い作品だったようです。無料分の途中で読むのをやめました。残念です。
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