どこにもない国
」のレビュー

どこにもない国

草間さかえ

目次さえあれば…

2025年10月8日
ずっと気になっていた作家様。そして戦中戦後の物語に興味があるので手に取りました。表題作をはじめ、大まかに分けると3つの作品(シリーズ)が収録されています。

ハッキリ言ってしまうと、少し肩透かしと言うか残念な気持ち。
表題作とその続編が短すぎました。それも何だか中途半端なところで終わってしまっているというか。
真ん中に収録されている高校の同級生シリーズの方が長編ですし、そちらの方がメインと言ってもいいくらい。なんなら単行本のタイトルや表紙はそちらにした方が良かったのではないか。逆に、なぜそうしなかったんだろう…?
私はあらすじと試し読みで表題作目当てで購入したので、まさかこんなに短くアッサリ終了してしまうとは思わず…。まるまる表題作ではないと理解してはいましたが、期待していただけにガッカリ感が強くなってしまいました。せめて目次を作って欲しかった。
決してお話がつまらなかったというわけではないんです。単行本の構成にちょっとだけ不満が残りました。
やはり目次が無かったことが…。それさえあれば一目で収録内容が理解できたので。

あと、一言だけ表題作に物申すとしたら、色素の薄い髪色や瞳の描き方のせいか、早川がどうしても敵兵に見えて仕方ありませんでした。
当初は混血児の設定なのかと思いましたが、違うようだし…。個人的には黒髪の方が良かったんじゃないかと思います。
差し出がましいようで申し訳ありません。
いいねしたユーザ19人
レビューをシェアしよう!