アオハルリベンジ【電子限定おまけ付き】
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アオハルリベンジ【電子限定おまけ付き】

宝井さき

夢見る作家と尽くす男

ネタバレ
2025年10月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 小説家の沢木蒼良(さわきそら)は中学時代、女子へ告白の度に「真嶋くんと付き合ってる」と惨敗の恨みがあった。真嶋竜輝(まじまたつき)は193㎝の男前。しかもガテン系で大工をしている。それが最近、女に貢いで金に困っているという噂がたっていた。仕返しのチャンスとばかりに沢木は真嶋に金をちらつかせる。186頁 星☆3.7

ファンタジー作家はフラれた痛手で23歳の童貞処女。こじらせた性癖が”虐められる男子”のもだえる姿とは(悪くないセンスだけど)ドS気取りで真嶋と、いざホテルへ。ところが実地訓練が足りなかった。前立腺をいじるつもりが逆に虐められて真嶋に初めてをささげることに。鍛練された胸筋に抱かれた気持ちよさが恋へと変化する。沢木は惚れっぽかった。

ちょっとワルな雰囲気に女は弱い。真嶋は俺様。だが本気の恋には純情くんだった。授業中、隣で沢木がブツブツとつぶやきながら空想ノートに書き込むのを聞くのが楽しみ。それで真剣な横顔が「可愛いな」とか思ってる。それなのに告白はあきらめて卒業。でも気になるから沢木の作品をこっそりチェック。いやぁ、数々の女子に迫れるのに、沢木には尽くす男かぁ。

最後の展開でやってくる「貢がれる女」。謎な感じが良かっただけに、結末はキレて終わったのが惜しかった。真嶋を好きなはずなのにもったいない。そこはもう一押し、ひねりがほしかった。まぁ、女運がない真嶋と、女を取り逃がす沢木。なかなかなカップルかもしれない。
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