闇金紳士のキケンな悪癖【単行本版/電子限定おまけ付き】
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闇金紳士のキケンな悪癖【単行本版/電子限定おまけ付き】

さとう蜂子

紳士と野良とムラムラ

ネタバレ
2025年11月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 歌舞伎町が舞台の金色ストーリー。193頁 星☆3.9 夜の繁華街、電話がくると二十歳の青年の商売が始まる。

可愛い面立ちとテクでウリナンバーワンの桐生純也(きりゅうじゅんや)クズな元カレの連帯保証人になって借金を背負うことに。請求書をつきつけてきた恩田忍(おんだしのぶ)は回収の手段を選ばない。目をつけたのは桐生の顧客だった。

反社役員か!と思うほどの恩田。スラリと高い身長にフルオーダーのスーツ。華のある美形を眼鏡で隠しているようにもみえる。それから無駄な会話をしない賢さ。歌舞伎町で会社を経営するだけあって情報通でぬかりがない。そのうえ体力お化けの絶倫野郎。どうやって這い上がってきたかのエピソードは知りたいところ。あれは相当数の女を泣かしたに違いない。借金の返済に応じてきた純也の金銭感覚にひかる才をみつける。

今回はくせっ気の髪からのぞく若くてぷりぷりした肌を見せる純也の肢体にムラっとしてしまった(骨格に程よくついた筋肉がうまそう)また生意気な視線がきたら、そりゃぁムラがムラムラする。恩田がベットで激しく抱くのを、握りこぶしで白熱応援。中盤の恩田が「なんでこんなに具合がいいんだよ」といったら、”そこは!もっと詳細に詳しく!”とムラムラが叫ぶ。ストーリーそっちのけである(何をしているのだか)

純也は2年でウリNo.1の地頭の良さである。相手を骨抜きにしていた売れっ子が、今度は恩田に骨抜きにされる。身体や若さだけでなく得意分野を見出し、自信を与えてくれる恩田。お金では贖えない人。歌舞伎町をさまよっていたボーイは、もう売りはしない。
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