このレビューはネタバレを含みます▼
やはりどうしても1日では読み終わらなかった…ので6巻までの感想。
まずおそらく自力では辿り着けなかった作品だと思うので無料イベントありがとうということと、なんて独特なテンポを持つスルメ系作品なんだろうと。
そのユニークさの筆頭となっているのが矢野さんというキャラクターかと。
宮坂が普通だと思っていることが何一つ通用しない人。例えば物事に対してそれだけに定義するのは嫌だと。理由は「決めてしもたら面白んないやろ」。宮坂そういうところにも惚れてしまったもんだから最後。これは矢野沼抜け出せないね。
私としては普段標準語を話す矢野が、思わず聞き入ってしまう話を割と長めにする時は関西弁になるのがツボ。あ、もひとつ関西弁が飛び出してしまう場面があってそれはセ、、の時。たまらず漏らす「あかん」とか悶〜!
この作品のもう一つ最大に評価したいところがお仕事BLという点。テレビ業界の仕事が華やかだけでないことなんてその世界に入ったことない私でも想像つきます。不規則な毎日、体力勝負。特に下っ端の宮坂を見ていると、こりゃ恋人の理解がないと交際を続けるのも難しいよなと思う。いずみちゃんもまさにそんな感じだったからはいお別れね〜と軽く流していたけど、ここへ来て彼女なかなか面白いキャラかもと思い始めてきてます。行く末気になる。
そんなリアルに描かれる職場での矢野がですね、ほぼ雑務の下っ端とはやはりちょっと違ってくるギョーカイ人のイメージにぴったりなんですよね。どこかのページでそれほど好きでもないとか言ってたけど、いや自分「映画より人のこと好きになるとか考えられん」言うてるやん。それに仕事への傾倒ぶりを見ていても心から映画を愛していることが分かる。ものづくりをする人に共通する魅力というのが矢野からはこれでもかと溢れて伝わってくるんですよ。現代はキャリアウーマンもたくさんいるけど、ここまで泥臭くどっぷりと仕事だけに浸かっている姿を見ていると、これぞ男を主役としたBLの醍醐味って思っちゃうんですよね。
すごくよかったです。続きの巻も今後常に気にしておこうと思える作品でした。(今はポイントが無い〜💦)