線上の犬
」のレビュー

線上の犬

墨田モト

美形に獣に妖と日本男児

ネタバレ
2025年11月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人知をこえた能力をもつ「特類種」が存在する世界。特類種は自治組織areas(エリアス)を構成して人間と共存している。
1巻169頁 2巻171頁 3巻177頁 星☆3.9 女性ジャンル

鬼科吸血属、狼属、鬼科天狗属とよりどりのイイ男がバンバン登場。法務省の松葉梅太郎(まつばうめたろう)と英国から来日した吸血属のネイトのバディもの。特類種と人間は治安維持のため協定を結んで活動している。ネイトは人間になりたい変わり者。松葉はある特類種を捜していた。

3巻完結。面白い設定とキャラ達だった。ネイトは金髪碧眼の美形。松葉も少年の幼さを残す爽やかな青年。丁寧な描写で力がある作者さま、スイスイと読み進められる。締めくくりの着地がきれいなのに切なさも残った。

登場人物が多くて良さが広がった分、松葉やネイトのバディとしての良さが薄まった感が。好みの話をすれば、松葉もネイトも最初の粗削りな部分がそぎ落とされて優等生な2人に。松葉は秩序に従順な公僕だし、ネイトは能力に無頓着。二人にもっと胸を鷲掴みにされてグッと引き寄せられたかった。ネイトの闇堕ちとか見たかったなぁ。

魅力の余地がたっぷりあるからアニメになっても良さそう。それかゲームでもいいなぁ。プレーヤーになったらエリアス日本支部に凸して、頭領にあついファンレターを渡したい!ん~、結界で入れてもらえないか(笑
いいねしたユーザ4人
レビューをシェアしよう!