このレビューはネタバレを含みます▼
すっっごくよかった…!
体中から幸せの溜息が漏れる読後感です。
タイトルから受けるイメージと中身が随分違いました。
純平のあまりの体付きに、ムチムチ苦手な私でも彼のおしりと太ももは食い入るように見てしまったのですが(笑)、決してそこだけがセールスポイントではありません。3人の登場人物が皆愛おしかった。キャラが立っていて、かつバランスが良かった。
例えば純平と晴輝は分かりやすいいい子です。対して國彦ね、現実の人間なら敬遠されてしまうのかも。でも漫画キャラの魅力って現実とは違って当然だと思うから。ちなみに私は現実でも國彦みたいな人に惹かれるけど♡(聞いてない)
無表情で何考えているか分からない男が、小さかった頃の息子に向ける優しい顔とかそれに気付く純平とか、3人の中にいるとグンと魅力がアップする。それを引き出す息子晴輝と家政夫純平がまた素晴らしいってことなんだけど。あんな能面のような顔で「(梓くんに)夢中なんです」とか。萌え散らかしてるの私だけ?ただ言葉が圧倒的に足りないから、純平には長年タイトル(父の愛人)のように思わせてしまったことは可哀想だったなと思います。
でも恋することをやめなかったことが報われた夜の河川敷のシーン最高でした。晴輝のおかげ。聞き分け良過ぎて心配になるくらい最高の息子だな。離婚時の言動からも賢くて優しい子だと分かる。でも2人の関係を知って驚いて動揺した場面もしっかり描いてくれたから"都合よすぎ"とはならなかったし、その後の切り替えも早かったけど、それまで晴輝と純平の良い関係を丁寧に描いていてくれたからこそ納得できるものだった。作家様の技量の高さよね。
家族関係の描写でもう一つ印象的だったのが元妻との電話のシーン。そもそも電話する仲なんだと。しかもあんな穏やかな顔で。元妻はフランクな感じだし。離婚理由を考えると不思議な気がするけど、晴輝が親を恨むことなく真っすぐな子に育った理由が分かる気がしました。かつこのシーンは國彦に恋する純平の心を揺さぶるという効果もあります。こういう部分を挟んでくるのも本当にうまい。
國彦&純平のピュアさも(体とのギャップよ)、描き下ろしの最後の晴輝cpの会話も感動した。
だから、ね。カラダだけじゃないんですよ。ないんですけど、最後のHな下着を履いたプリンプリンのおしり…何分もページ閉じられなかったよね(笑)