3月22日、花束を捧げよ
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3月22日、花束を捧げよ

小中大豆/笠井あゆみ

タイムリープもの…ラストはただただ驚愕!

ネタバレ
2026年2月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ どちらかと言えば陰キャな高校生海路と、彼の同級生で目立つ存在だった蓮のお話。

上下巻からなっており、上巻は物語のほんの序盤といったところでしょうか。
光一の死を回避するため、終わりも救いもないタイムリープが延々と続きます。

最初は私も海路と同様ワクワクとした気分で読んでいましたが、次第にこれ、無理ゲーでは? と絶望しかありませんでした。
3回目(?)の海路が自暴自棄になってしまったのは仕方がないのかもしれません。
読んでいて辛い描写が続きますが、作者さんの文章がお上手なためスルスルと読めました。

下巻は上巻の辛く停滞した空気を払いのけるようなワクワク展開の連続で、読み進める手が止まりません。
シレっとBL展開も上手く入れ込んであって、そういえばこれはBL小説だった! と思い出す始末(笑)
高校3年生同士の恋愛…めちゃくちゃ可愛い。
状況はなかなか厳しい中ではありましたが、2人のラブラブは清涼剤のようで緊張感を和ませてくれました。

それにしても何度も繰り返す光一の死の真相。
まさか○○がトリガーだったなんて!(さすがに伏せます)
0回目の合図(これも伏せますね)は見抜けましたが、まさかまさかの…。
あの出来事がすべての始まりだったとは。
やたらと蓮は元落語部だと強調していた理由が分かって驚愕。
ただ、正直私はオチを聞いてもこの結末にたどり着けませんでした…。
察しの悪すぎる読者…せっかくの作品が台無しでした。本当に申し訳ない。
海路でさえすぐ気付いたのに←失礼w

最後の海に落ちるシーンのゴタゴタまで意味があったとは。
BL小説でしたが、普通にファンタジーというかサスペンスというか、ストーリーに没頭できました。
下巻は上巻よりかなり長かったはずですが、一瞬で読んでしまいました。

それにしても、読み終わってから上巻と下巻の表紙を並べて見比べると、下巻の2人の表情が穏やかになっています。
作者さんもあとがきで触れられていましたが、この表紙がストーリーのすべてを物語っていると言えるのではないでしょうか。
イラストも含めて一つの作品。本当に素晴らしい作品でした。

ただ、欲を言えば大学生になった後の2人のラブラブが見たかったかな。
何の憂いもなく2人が単にラブラブしているだけの話。きっと癒しになったはず。
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