透明な声で僕を呼んで
」のレビュー

透明な声で僕を呼んで

あさじまルイ

幸せの方向

ネタバレ
2026年6月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ これはまた、絵の感じよりもかなり重たい背景を持つ作品でしたな。だからこそ、幸せを感じられる終わりでよかった。

とにかく、椎名さんがとてもよい人だ!彼も幸せになって欲しい!児相の人が、背負わなくてもいい。でも、目の当たりにする不幸に、潰されそうになるのもわかるなぁ。
辞めて、少なくても確実に手を伸ばせる人にサポートしてあげるのもありだと思うな…

いや、この話のメインは、塁人と柚希です?
2人とも施設で育った。共に虐 待によって身を寄せた。
弟が出来たみたいに思えた塁人。心因性の失声症である柚希に包帯を巻いてあげたら、話すことができた。とても嬉しかったが、柚希は高3になっても、包帯なしでは声がでない。

縛ってしまったという罪悪感と頼られている満足感。支援を受け大学に行くため施設を出ている間に、柚希は不安と寂しさから自傷行為的にピアスをたくさんあけて、近寄り難い子になっていて。
一緒に住むことで改善していった。柚希の心配をして、罪悪感を感じることで、縛る塁人。包帯がないと話せない状態を作り続ける柚希。2人は共依存だ。

互いに好きなのに、それを伝えず、必要とされていたい、一緒にいたいを歪な形で続けていたが…
転機はくる。大事なことを言葉にしなければ思惑などないに等しい。

思いを伝えあったあと、柚希の首には指輪が下げられ、話すことができている。一歩進んで、大学に行く気にもなった。
友だちになった英くん、恋を自覚した瞬間に失恋が決定で、ちょっと気の毒だったけれど、いい子だったな。幸せになってくれ!

卒業して、初エチ。2人は、このまま離れることはないだろうな。互いがいて苦しくなるのではなく、安心になるのなら共依存も変わっていくんだろうな。

重たい話が絵の助けもあり、明るめになっていたと思います。
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