違国日記
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違国日記

ヤマシタトモコ

時には言葉を尽くして伝えることが、ある

2026年6月21日
先に読んだ「さんかく窓...」が微妙だったので躊躇してたけど、評価高かったのでセールとクーポン利用。
「さんかく...」のような奇抜な設定も、アクションもない。でもこちらの方が断然良かった。

どこまでも、人に伴走していく「寄り添う」話。
こんなにも日常を丁寧に描いてる漫画もない、と思う。
何でもない場面でふと思う感情だったり、ご飯だったり。些細な1つ1つを丹念にすくい上げながら日常が綴られていく。滑らかな布地を撫でていくように、さらさらと。人の細やかな心情が感じられる。
もう1つ、大切に描かれているのが「言葉」。槙生は人との関わりが苦手な「コミュ障」なので、言葉を選んで朝に話す。小説家の槙生に対して15歳の朝の語彙力は大したことないので、時に「わかんない」と朝は不満を言う。でも朝は自ら言葉と真剣に向き合う作業をしていく。「違う国の言葉みたい」と苛立ちを覚えるのではなく。
「さみしい」を朝は砂漠に喩えるけど、槙生ならむしろ海というかもしれない。大海原に小舟で漕ぎ出すとき、じゃあねって手を離した瞬間の気持ち。
最終話ソファのシーンとても好き。一緒に暮らして互いにそろそろと近づいていった結果、これが2人の最適解なんだろうな。
11巻への収束が見事でした。
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