このレビューはネタバレを含みます▼
なかなかガツンとくるオムニバスで、切なくて美しい。
「蛙の王子様」はDKのお話で、苦しみからの解放があって、未来がある。
顔が綺麗が呪いとなる。顔しか見られない。
自分の顔に興味のない隣の席の昆虫オタク、一緒に巡る博物館。居心地のよさを始めて知る。
確かにね…芸能人のように見られる仕事ではないし、中身を知らずに好まれる、中身を知ろうともしない周囲にいることは辛いだろうな。彼を知ってよかったね。
「ふたりぼっちのエバーアフター」は、繰り返す呪いが絶たれるとき、2人はどう生きたのだろう。
でも、もう残して死することはないのだろうな。
ハッピーなはずだけど、メリバに見えるのは、未来が見えないからかな。
表題作、「果ての荒野でバカンスを」は、驚きの展開。
いつまで2人で生きていけるのだろうか。
人間の寿命がきたとき、どうなるだろうか。
どれも2人だけの世界。2人だけで生きていくことの喜びと切なさが少し痛みを感じさせる。現代版、御伽噺のような世界観。「屍と花嫁」を読んだときも、独特な世界観に惹かれたな。
エチ描写がないわけではない。