このレビューはネタバレを含みます▼
ツイバズで漫画の存在を知りました。ウノくんのかわいさの特徴を「ショッパーを並べたホテルの一室で踊り狂うところ」「捨てられた動物に日本語の名前をつけて保護するところ」など、高い解像度の言語ですらすらと述べることのできる天馬。かなわない恋にもんどりうつ彼の姿はあまりにリアルの人間臭く、ひいては人や物事を見る作者さんの観察眼が鋭いことに感激し、購入に踏み切りました。
しかし2話を読んで以降、アレ?と引っかかるシーンもありました。特にラストの、ウノが天馬に感じた激しい愛はいったいどこから発生したんだろう。三日坊主の彼が1ヶ月で日本語を習得するだなんて、並々ならぬ感情を抱かない限り起こりえないと思いますが、トリガーが見えてこない。また天馬の両親はどうしてそこまでセクマイである彼を理解しようと努めてくれるのか、そこの深堀りもほしいと思いました。(彼らのようなすてきな人たちが、数ページで退場してしまうのももったいない)もうすこしページがあればまたちがったかもしれないです。作者さん、そうした細部までを取りこぼさず描き切ってくれる技量は絶対にあると思うので…。
また登場する女性キャラ(なーちゃんや職場の人たちなど)も非常に魅力的だったのですが、ウノの彼女だけがBLにありがちな当て馬ポジに割り当てられており、そこもすこしモヤモヤ。
1話を試し読みして以来発売日を心待ちにしていたぶん、辛口レビューで投稿します。何度も読み返せば新たな気付きも得られると思いますがひとまずはこれで…。