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青野くんに触りたいから死にたい(12)

720pt/792円(税込)

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作品内容

生者と死者。
断絶した世界のふたりが、手を伸ばし合う。
切なくて怖くて愛おしくて、心がぐちゃぐちゃにされて、でも読まずにいられない…。
話題騒然! 今いちばん面白い、唯一無二のホラーラブストーリー。

青野の祟りを恐れた同級生たちにより、
文化祭の舞台上で、夫婦石の儀式が執り行われた。
儀式により、意識を失った優里は、
幼いころの青野の記憶を辿ることに。
それは愛おしさと苦しさに満ちた日々。
「やっと二人きりになれたね」
青野の言葉とともに、意識を取り戻した優里だが、
なんと妊婦のように、お腹が大きくなっていた。

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ドラマ化

「青野くんに触りたいから死にたい」

【出演】

出演:佐藤勝利 高橋ひかる 神尾楓珠

【公開日】

2022年3月18日

レビュー

青野くんに触りたいから死にたいのレビュー

平均評価:4.6 675件のレビューをみる

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高評価レビュー

なんて悲しい恋なんだろう
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 付き合い始めて2週間で幽霊になってしまった青野くんと、彼女だった優里ちゃんのお話。
コミカルでどこか拙い読み始めの印象からは想像できない程に、深い深い作品です。しんどくて優しくて、ピタリと心に寄り添ってくる、キレイで純粋な作品。
それでいて、怖くて恐ろしい。
ホラーと純愛。生贄と機能不全家族。暴力と負の連鎖。
彼らの全力の戦いに、ようやく幕が下りました。

もともと二人の抱えているものが本当にしんどい。
だからこそ惹かれ合い、求め合い、補い合い、救い合い、お互いを知る前は気が付かなかった種類の寂しさを埋め合う。
でもどんなに心が通いあっても、触れ合えない。
だって青野くんは、幽霊だから。

そもそもなぜ青野くんは幽霊になったのか。
青野くんの友人藤本くんと、不登校でホラー好きのクラスメイト美桜ちゃんが仲間に加わり、四ツ首様編、受肉編と物語は加速していく。

以下ネタバレが過ぎてしまうのですが…

青野くんも優里ちゃんも生い立ちが苦しく、心が酷く削られる。けれど優里ちゃんは母親のような優しさと強さで、次第に青野くんを救っていく。共に戦う藤本くんと美桜ちゃんも本当に素晴らしい子たちで、すごくすごく愛おしい。論理的で思考力が高くて、優里ちゃんたちを迎える時はいつでもオシャレをして待つ美桜ちゃん。彼女と繋がっていたからこそ戻れた場面が沢山ある。藤本くんは常に真っ直ぐで誠実で強く正しい。青野くんと友達だった彼は優しい人間だ。役に立つとか関係なく、優里ちゃんと美桜ちゃんが友達になれたのはひとつの光のように勇気を貰えるものだし、藤本くんの恋は苦く切なくて、なんて強い人だと思う。そんな彼でも優里ちゃんの家庭問題を根本的には理解できなかったシーンはグサリと刺さったし、青野くんと優里ちゃんという必然性を更に強く印象付けた。処女性を無くそうと試みた夜、ロミジュリを演じた放課後、あえて描かれない藤本くんの表情はどんなものだったんだろう。

正直、青野くんの過去は凄まじくシンドイ。全ての項で息苦しく、自己嫌悪で体調も悪くなる。でも全部が叫びで、全部が覚悟の上で、読んでる私は傷付くのと同時に救われる。最終巻は私も優里ちゃんになって、青野くんになって、物語とひとつになってドアを叩き、終わりを迎えたように思う。

全てを知ってからまた読み返し、深く静かに青野くんについて考える。何だか祈りみたいだ。
いいね
69件
2026年1月22日
愛に溢れたホラーラブストーリー
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公・優里ちゃんとその彼氏であり、死んで幽霊になってしまった青野くんの物語。当初から少しコミカル、でも不穏な雰囲気が立ち込めていて、藤本くんや美桜ちゃんなどの仲間と共に、黒青野くんをはじめとする様々な怪事件に立ち向かいます。呪いや儀式のロジックがしっかりしているためにホラーという超常現象に納得感が生まれ、物凄い作品だなと思います。

かなりネタバレになってしまうのですが、
読み進めるとこの作品の不穏な雰囲気の出どころが青野くんと優里ちゃんの歪な家庭環境であるということが分かっていきます。特に、青野くんの生い立ちを知ったうえで1巻から読み直すと胸がとても締め付けられます。

歪んだ家庭で育ったからこそ人の愛し方が分からなかった優里ちゃんが様々な困難に直面する中で、思い悩みながら時には間違えながらも内面的に成長していきます。青野くんを思うあまり自分をないがしろにして、むしろ青野くんを傷つけてしまうような優里ちゃんが、自分のことも大切にできるようになっていく過程がとても眩しく愛おしい。

お互いを尊重することの難しさ。人を愛することと自己犠牲は別のものだということ。自分と相手は違う存在でそれぞれ大切な存在だということ。この作品は、人生において重要で答えがない問いを我々にも投げかけているように思えます。

完璧なハッピーエンドを迎えることはないのは最初から分かりきっていましたが、最終巻、やはり胸に重くのしかかるものがありました。青野くんが幽霊になったからこそ、こんなにも2人はお互いを思いあい、愛しあうことができた。優里ちゃんが青野くんを救うことができた。このことがどうしようもなく切ないです。
青野くんは死んでしまって、それは取り返しがつかない。けれど、青野くんと優里ちゃんが死者と生者として一緒に過ごした時間や育まれた愛しさ、嬉しさは決してなかったことにはならない。優里ちゃんが青野くんのいない世界を生きるという道を選択できたのは幽霊の青野くんと過ごした思い出があったからだと思います。優里ちゃんはこれからの人生を、悲しみを抱えながらも自分の力で歩いていけるという確信を得ることができた結末でした。

最終巻を読み終えたとき、温かい涙が流れました。唯一無二の優しい物語だと思います。

椎名うみ先生、長い間連載お疲れ様でした。
いいね
24件
2026年1月26日
切ないし抉られるけど希望も持てる傑作
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 一巻か二巻無料だからと読み始めて、最初は上手いんだかわからない絵と思い込みが激しそうなメンヘラ気味の主人公に不安を覚えましたが、急変するホラー展開と青野くんの謎に惹かれてとりあえず続きも読んでみたら唯一無二の面白さでした。
読み終わった後も没入感がすごくて、作品のこと、登場人物たちのこと、色々と考えてしまいます。
1話から読み返すと、最初からプロットがしっかり作られていたこと、登場人物たちの命名まで作り込まれていることがわかります。

人間の弱いところも強いところも書いているので、読んでいてキツイところもあれば勇気づけられるところもある。
理想的な大人がほぼ出てこないのもこの作品の特徴。藤本の親くらいか?
春ちゃんも優里の家庭環境には気が付けないし、希美の曽祖母も渡瀬の役割が大事なだけで、自分の子や孫にはあたりがキツかった。
そして子どもたちが大人が助けてくれること・変わることを諦めているのが悲しくもありリアルである。

龍平の母・瞳は、青野が高校生で亡くならなかった場合の未来の優里のように感じた。
きちんと読み返せばそうでないかもしれないが、バーっと一気読みした時はそう感じた。
仲を深める前の青野の死は悲劇ではあったが、青野が死ななかった場合、青野と優里はこんなにぶつかったり本音で話したり愛したりしただろうか。
たとえ短い時間でも、たとえ生者と死者でも、一度きりの人生で本気で好きになった人とかけがえのない時間を過ごせたことで、青野と優里は作中の登場人物の中でも幸せを掴んだ二人だと言える。
そして本作は間違いなくラブストーリーでもあるのだなあ。

本当にすごいものを読ませていただきました。
ありがとうございました。
完結お疲れ様です。
いいね
15件
2026年1月24日

最新のレビュー

こちらも...
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 命を削られました...(笑)
もちろん良い意味でです!
ただフィクションだと分かってても、
入り込みやすい人は一緒に苦しくなる感じの作品。

ハピエン厨の私はどうにかここから
両方救われる方法はないのかと考えながら読んだけど、
命は元には戻らない。そうだよね...

いろいろ考えさせられる漫画でした。
読んでよかった!!!
いいね
1件
2026年5月28日

書店員・編集者などオススメレビューをピックアップ!

カレシはユーレイ
設計:うーちゃん(シーモアスタッフ)
青野くんとのお付き合いにドキドキしていた優里ちゃん。しかし、付き合って2週間で青野くんは交通事故で亡くなってしまう。会いたい一心で後を追おうとしていたところ、現れたのは青野くんのユーレイ!?結ばれない二人の切なさにシュールな場面もあり、ギャグと思いきや…ぜひこのドキドキを味わってください!

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