わたしはこの作品好きです。
絵もきれいだしエチにも愛があってすごくバランスがいいと思います。
表題作『鳩』のほかには、『雀』『鴉』とほんわかした鳥の恩返しが続きます。
ルッキズムやスペックで相手を判断しがちな人間とは違い、いかに自分たち動物に親切か、心優しいかというところに惚れポイントがあるらしいところもよく考えられている。
鳩のノアは無駄に威厳があって笑えるし、雀のすず(唯一の受け)は感情豊かでとてもかわいく、鴉のクロオは愛嬌がよろしくて懐に入るのがお上手。それぞれの習性や人間と暮らす上での問題点を考慮したやさしいBLでほっこりしました。
ほっこりもするのですが、さすが本能に忠実な生物だけあってやることはサクッとやります。
人間のようにモダモダとまわりくどくなく「え?想いが通じ合ったのなら交尾だろ?」くらい身も蓋もないので、そこに物足りなさを感じる方もいるかも。
河合先生、人外専門のmarginalさん。
素敵な作品をありがとうございます。