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表題作4話+短篇2作+シリーズ短篇3話+表題作の描き下ろし。
年の差もので、擬似親子的なところもあり。小学生でキリに一目惚れしてから高校生まで、一途に健気に押し続ける主人公ナオが良かったです。金がすべてというキリと、お金がなくても愛することはできるというナオ。親との関係が希薄だった二人が、同じ時間を過ごして絆を深めていくのが良かった……ので、キリと関係を持つ当て馬ヤクザ者はとても邪魔でした(本音ストレート)。ろくでなしなのはこの当て馬だけだと思うの。
少し展開をすっ飛ばしたように感じるラストではありましたが、ナオの浮かれっぷりに笑っちゃって読後感は良かったです。
特筆したいのが、キリのトラウマの描き方で、セリフで説明するんじゃなくて効果的に絵で見せているのが好みです。キリの苦しみが迫ってくるようでした。
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・『愛と癒しの温泉旅行』タイトルまんまのイチャラブ。お幸せに。
・『僕の兄さん』実兄弟もの。じっとりと兄を狙う弟。会えない時間が(歪んだ方向に)愛を育ててしまったのね。
・『ようこそv泥棒さん』『恐怖のアイドル様』『水道工事兄弟の転職』なんだこりゃw って笑って読める……んですが、最終話の、「打ち上げで肉食ってる時」のくだりがなんか刺さりました。