この作者さんの、少し浮世離れした感じが好きです。
今作は一文無しからのAV業界って悲惨な設定なんですが、どこか現実味のない透明感が常にあるんですよね。
現実はそんなにうまく行くはずがない、でもこんなふうなことがあったって、夢物語だって良いじゃない、と思わされるものがあります。題名、良く合ってますね。
ごく自然に他人のしあわせを思って生きていく越久村、その魂の美しさに眼前のモヤを払われた丹羽、どこまでもやさしいお話。
けっこうがっつりエロですが、透明感とやさしさを損なうことはありませんでした。
……と、ほめてる割に星評価が低いんですが、こちらは、積極的にまた読みたい、とまで行かなかったため星3つ。でも良かったです。