職場でセルロイドと言われるくらい無表情で無感情の能面男が異国の王子様に出会い、愛され、人間らしくなっていくお話。
シンデレラストーリーであり、まさに運命の出会い。二人は出会ったことでお互いに自分の生き方を見つめ直し、本当の愛を知り、人間らしく瑞々しく生き始めます。特に、トーゴは優しくて臆病でただ静かに生きようとしているだけの不器用な男なのに、周囲に理解しようとしてくれる人がいなかっただけです。それを理解して大きな愛で包んでくれたのが王子様という最大級のスパダリ。身分も立場も違い、多くの人に愛されて育ってきたサーナだからこそ、トーゴの冷え切った心と体を温めることが出来たんだろうと思いました。
お酒が入っていたとはいえ、最初のトーゴのえちシーンでの変貌ぶりには少々驚かされましたが、普段あんなにツンケンしていて素っ気ないトーゴがあんなに乱れ狂ってくれたら、王子様もどっぷりハマってしまうのが分かります。そのギャップがとてもエロくて良かったです。
そして、人間らしく充実した日々を過ごす中で、愛を受け止めて生きるのではなく、その愛の中で育った新しい自分を大切にしようという選択をする二人の決断が素敵でした。愛は国境も身分も立場も慣習をも超えて存在することが出来る強さなのだと思います。
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