椎木の神木に宿る神様だったけど、人間に御神体である木を切られ瘴気を抑え込めなくなり、自らの体で受け止めたことにより溢れ出た瘴気で荒れた山には生き物が住めなくなっていた。
そんな哀れな神さまもとに、鬼と人を親に持つ子が来て奇妙な関係が築かれていく。
御神体の木がない神さまはこの先どうするのか。
鬼と人の子である椿丸は成長し命尽きるとき、二人の関係はどうなるのか。
お互いのエネルギーの与え合いだけでどうやって生きていくのか。
などなど、ファンタジーを読んでいると細々とした設定が意外と気になるのですが、人間との関わりを絡めてとてもしっかりと考えてありました。
1巻の椿丸が年老いて死にいく場面は泣けてきて、どうなるの??と思ったら、想像の斜め上をいったので、そこは「えぇーー」と笑ってしまいましたが、話の内容的にはしんどいはずの設定も、どこか面白おかしく描いてあり、飽きずに読み進めることごできました。
しい様が椿丸を溺愛してるのがとっても良かったです。
神さまであり鬼であり、そしてとっても人間っぽいしい様が良きです。