テンポがよくてどんどんひきこまれました。読後感爽快。エロ表現がメインのBLではなく、修正が必要ない描かれ方なのに、受けのインテリ神経質な砂川さんが妖艶に見えました。はじめは、攻めの無自覚自己中男の和泉さんが、一方的に別れを切り出された元カノ絵里さんを取り戻す為に、その頃出会った受けにコンサルタントを頼んだはずが、いつのまにか…。色香にだけでなく、性格も含めて惹かれていく心情に入り込めて、攻めを応援したくなりました。受けが攻めに近づいた動機も、なるほどと納得できました。二人の言い合いのようなやりとりが、時にユーモラスに表現されていて、お互い素を出し合える感じでいいなぁ、と。受けのおかげで、攻め少しずつ変わっていき、女性への固定観念などを変えていく様子にハッとさせられます。
女性が影のような存在のBLの中で、女性の存在も生かされている作品ではないかと思います。