遺伝子操作というものが出たから、遺伝子組み換えとかクローンなどの話かと思ったら、全然違った。
深い。胸にずぅんとくる話が多いです。でも嫌な重さじゃなく、最後に一筋の細い光が見える、そんな話が多いです。「山月記」を想起させる話もあります。
人と「人以外のもの」とを分けるものは何だろう。読みながらずっと考えていました。それぞれの命であるはずなのに。
主人公はイケオジ、でなくチョイ悪オヤジのオト。操作師として抜群の腕をもちながら、普段は愛すべきポンコツ親父。でも人として大切なものを、人間の形をしたヤツらよりもずっとたくさん持っている。水没街ではみ出してもがいて生きようとする人に何気なく差し出すオトの手は温かいのだろうと勝手に思っています。
同時に、人為的に「morph」異形態を造ろうとしたためにこういう世界がありうるのだとしたら、人間が人間に手を加えることがいかに傲慢で禁忌であるかということも感じました。
泣きました、本当に。出会いをくれたフォロワーさんに感謝。