「インサイドセッ クス」のスピンオフ、バーのマスターの九条の恋のお話。
野田の行きつけのバーのマスター九条が恋をするお話ですが、ストーリー・展開・お相手共に少々残念でした。あんなに手練れ感たっぷりだったマスター、恋をしない理由にはもっと何か深い理由があるのではと思っていましたが、その理由が思った以上にありきたりでした。そして、姫島と関係を続けていきますが、姫島が好意を持っているであろうことも、実は経験値がなく装っていることも何となく読めてしまい、恋愛マスター的な立ち位置とは違った展開にあっさりとした感じが否めませんでした。また、人生初の恋愛をしようと思うくらいの強烈な何かが姫島との間にあったわけでもなく、姫島のどこにそこまで惹かれたのかが正直よく分からず、共感出来る部分が少なかったのが残念です。
インサイドの二人の同棲直前のお話の方が面白く、高槻が野田に愛されてどんどん可愛くなっていくのが最高でした。スペシャルショートでの二人の勘違いコメディーも全てが分かっている読者にはたまらなく面白おかしいものでした。この部分だけでも読めて良かったと思います。
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