淡々とした事実説明が主観で語られて、ところどころに笑いがあって、明確に何かを主張することはないけど言葉や表情、感情でいろいろなことを想像させてくる重い実さん独特の作風が大好きです。
今回もそんな感じで"ちょっと重いけど良い作品だな"くらいに読んでいましたが、最後の2ページを見て涙が溢れました。
母親に捨てられた過去を持つスズキくんが母親に対する感情を明確にあらわにしたことはなかったんだけど、最後の2ページに全てが現れてる。
軽くストーカー出てる須崎くんだったけど、かなり強引だったけど、誰よりもスズキくんのことを分かっていてくれて、居場所をくれたんだね。
ラストの後日談への持っていき方は鳥肌立ちました。
一巻完結で、いろんな人のいろんな感情がぶわぁっとなってるんですが、すごく綺麗に、満足感のある形に仕上げられていて素晴らしいです。