『赤ずきんちゃん』を思わせる物語の切り口や語りは童話の雰囲気そのもの。グッと惹き込まれる、秀逸。美しく繊細な絵のタッチがストーリーととてもマッチしていて、童心に還り、絵本を読み進めていくかのようにワクワクと、心地良さがありました。
BL、獣、ショタ、ファンタジーなど色んな要素が織り交ざっていますが、全てうまーく調和が取れていて、不快感皆無。森の動物たちや精霊などのキャラクターも豊富で本当に綺麗な作品。とても不思議な感覚。夢を見ているようでした。
溺愛紳士な狼さんも、溺愛故にコミカルな狼さんも、そんな優しい狼を愛する太郎の純粋無垢な姿も可愛かったです。
とても良い作品に出会いました。
続編がない方が終わり方として綺麗なのでしょうけれども、ほっこりする日常のエピソードや、そばに居る動物視点での物語も面白いかなと思います。